穏やかで優しい
平和な午後
居場所が無いと泣いていた
過去のわたしをふと思い出した
何処にいても誰といても
安らぎなんて少しも無くて
かと言って
独りきりで隠れるように過ごしていても
心の中の黒い穴がどんどん大きくなるばかり
あの頃は生きるのが苦痛で
だけど死ぬこともできず
ただ息をしているだけの人形のようだった
そんな地獄のような場所から
わたしを引っ張り上げてくれたのは
主人と子どもたち
たくさんの人々に愛されなくても
ほんの数人の家族の愛があれば
わたしはそれで十分幸せ
生きることを楽しいと感じられる
この瞬間がわたしの喜び
こんなにも豊かな
こんなにも温かな
平和な午後
それは
あの頃のわたしの
願いが叶った夢の場所