眠りに落ちる間際や
眠りから覚める間際の
緩やかなまどろみの中で
いつも何か重要な情報を見つけるのだけれど
意識がはっきりするにつれ
それは溶けるように消えてしまう
ついさっきもまた
うとうととした瞬間に
何か大切なビジョンが鮮明に見えたのだけれど
それを記憶に留めたいと意識すると同時に
あれよあれよという間に
煙のように私の手をすり抜けて
消えていってしまった
まどろみの中に漂う時
そこでは時間という概念は消えていて
自身の肉体感覚も曖昧になっており
意識だけになってしまった自分が
ただじっと世界を観察しているみたいな
とても不思議な感覚だったりする
そしてまたうとうととし始めた私は
ゆったりと深い呼吸で
まどろみの中へと降りてゆく